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高額ボーナスは逆効果?インドとアメリカの実験結果が示す意外な事実!


 サラリーマンの楽しみといえばボーナス。

これがあるおかげで我々は大型家電を買えたり、旅行に行けたりできます。これを楽しみにしている人も多いことでしょう。

 しかしながら周りのサラリーマンを見れば暗い人ばかり。その原因は賃金が上がらないからでもありますが、では、果たして賃金が上がれば人はどれだけやる気になるのでしょう?

高額な報酬は仕事にどのような影響があるのか?

 ダンさんは高額な報酬を用意するために、インドの田舎で実験をしました。被験者は生活水準の低い地元の人々を募集し、26%は正式な教育を受けておらず、テレビを持っているのは半分だけで、車を持っている人は一人もおらず、家に電話を持っているのはごく少数でした。支払い額は4ルピー、40ルピー、400ルピーの3段階だった。400ルピーはおよそ1か月分の給料です。

 参加者には、支払いレベルがパフォーマンスにどのような影響を与えるかをテストする 8 つの異なるタスクが与えられました。タスクの中には、問題解決能力を必要とするもの、集中力を必要とするもの、創造性を必要とするものなど多様に用意されています。

 で、結果はというと

・9 つの課題のうち 8 つで、ボーナスの増額を約束すると、実際に人々のパフォーマンスが大幅に低下した

という驚きの結末を迎えました。1 か月分の給料の誘惑は、参加者のやる気を高めるどころか、むしろ人々を遠ざけてしまったのです。

 さらにダンさんは文化的要因を排除するためにアメリカでも同様の実験を行うのですが、結果はインド同様。どうやら高額な報酬は人々のやる気には悪影響らしいです。

まとめ

 というわけで今回はボーナスと仕事についてのお話でしたー。これは個人的には衝撃でして、ますますやる気迷子になってしまいました。我々のチーズはどこにあるのでしょう?


参考
Ariely, D., Gneezy, U., Loewenstein, G., & Mazar, N. (2004) Large Stakes and Big Mistakes. CMU Working Paper.