「自分はもっとうまくできる」と考えることは、実際にパフォーマンスを向上させるのに役立ちます。
いわゆる、セルフトークというやつです。眉唾物ですが、この手の心理テクニックは侮れないらしく、その効果を研究した論文はかなり多いようです。今回は心理テクニックを比較している論群をご紹介します。
3つの心理テクニックを比較してみた
今回ご紹介する研究は集中力と心理テクニックとの関係を調べたもの。参加者はウェブサイトを通じてプロジェクトに募集されたボランティア44,742人で属性はこんな感じ→(年齢 16 ~ 91 歳、M = 34.81、SD = 13.84、男性、n = 27,945、女性n = 16,797)
ランダムで分けられた参加者には集中力を奪われるタスクが与えられ、心理テクニック無し組、有り組で結果を比較したんですね。ちなみに心理テクニックは以下の3つです。
1. セルフトーク
ポジティブなセルフトークを通じてトレーニングへのモチベーションを高める
練習の成果を最大限に発揮するために、積極的に話す
セルフトークを意識的に管理する
練習のパフォーマンスを助けるために自分に言い聞かせる
2. イメージング
自分のパフォーマンスを視覚化するとき、それがどのような感じになるかを想像する
自分のパフォーマンスを視覚化するとき、まるでビデオを再生しているかのように自分自身を見ていることを想像する
心の中で自分のパフォーマンスをリハーサルする
過去の成功実績を可視化する
3. if-thenプランニング
目標達成にはやっぱり「if-thenプランニング」が最強説 | パレオな男
結果はというと、、
・一応どの心理テクニックにも一定のパフォーマンス向上効果はみられた。
・パフォーマンスの点ではイメージングは他のグループよりも低く評価された。
・一方でセルフトークは最も高く評価された。
ということが分かりました。if-thenプランニングよりもパフォーマンスが出たのはすごいっすねぇ。なぜ最強とも言われるif-thenプランニングに勝てたのかについてですが、研究者らは次のように説明しています。
「成果とプロセスに焦点を当てた場合、イメージとセルフトーク戦略がポジティブな効果をもたらすことが調査結果で示されている一方で、セルフトークプロセス[戦略]には、参加者が効果的な心の準備戦略として使用できると信じていたという点でさらなる利点があるようです。」
要はイメージングやプランニングよりお手軽だからなんですね。(確かにif-thenプランニングは作るの大変)
まとめ
というわけで今回は「俺ならできる」で本当にできるようになるお話でしたー。なにせ無料で道具もいらないんで、大事なプレゼンや本番とかに自分を奮い立たせてみてはいかがでしょうか。
参考
https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2016.00413/full#T2