エビデンスで教育を考えた

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あなたの幸福感は遺伝か環境か?


 幸福は、私たちの多くが人生で求めている感情です。 しかし、心理学の研究によると、人は幸福を恐れる可能性があり、これは「ヘドノフォビア」と呼ばれています。「何それ?」と感じたと思いますが、例えば、子供の頃に駄菓子などで当たりが出た時にこのあと悪いことがあるかもくらい思った事はないでしょうか。研究者はヘドノフォビアを「幸せを経験したり表現したりすると、悪いことが起こるかもしれない」という信念として説明しています。今回はそんな話。

幸福を避ける原因はアレだった

 2013年、ジョシャンルーは幸福への恐れを測る尺度を開発しました。 快楽恐怖症の潜在的な予測因子を調べながら、さまざまな国で規模をテストしています。 紹介する研究には世界中の 10 の異なる地域から 871 人の成人参加者が参加し、スケールの不変性をテストしたところ、国全体でほぼ完全な測定不変性が明らかになりました。

それは

孤独
完璧主義者
集団的幸福
黒魔術やカルマへの傾倒
不幸な子供時代

です。集団的幸福が意外ですけれど、研究者曰く

「集団主義の文化の人々は、個人主義の文化の人々よりも幸福を嫌う可能性が高いことを示しています」

だそう。うーん、協調すぎるのも考えものですねぇ。
 さらに不幸な子供時代は深刻で、不幸な子供時代を報告すると、現在の孤独をコントロールした後でも幸福への嫌悪が予測されたのです。これまた研究者曰く

「子供の頃のトラウマ体験が、成人期の現在の関係に対する個人の満足度とは関係なく、幸福の認識に長期にわたる影響を与える可能性があることを示唆しています」

とのこと。なかなか救いのないセリフ。

まとめ

 というわけで今回は幸福と環境の話でした。自分が幸福の後悪いことが起こるかも、と考えがちの人は過去のトラウマが原因かもしれません。過去の事実は変えられないかもしれませんが、解釈は変えられます。ぜひ孤独や完璧主義には気をつけつつ認知行動療法をお試しください。


参考
People with unhappy childhoods are more likely to exhibit a fear of happiness, multi-national study finds