エビデンスで教育を考えた

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結局ヒトは幸福であればレジリエンスも高いという元も子もない研究の話。

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 最近は心理学や教育学は色々な概念が出てきては否定されたりということが激しく繰り返されています。これは科学のあり方ではあるのですが、ざっとあげても


エフィカシー
パワーポーズ
マインドセット
マシュマロテスト
監獄実験


なんかがオワコン化しつつあるという、なんとも論文読み泣かせな話であります。

 そんな中でも、レジリエンスはまだいけるんじゃないかなと思ってはいたわけです。レジリエンスっていうのは簡単にいってしまえば逆境に対する回復力のことです。

www.mathlikeb.com
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 これがあるほど粘り強く目標に向かっていけて良いんじゃないか、という概念なんですが、いかんせんこれもトレーニングが微妙だったりでして。上の過去記事でも、「ひとまず人生の目標を決めようぜ!」という話以上のことが出ていなくて読者様には混乱された方もいらっしゃったかと思います。


 しかしながら最近、「幸せなヒトはレジリエンス高いよ!」というなんとも言えない研究が出たんでますますなんとも言えない気持ちになりました。


 この調査は前回と同じくイタリアで行われなして、被験者は男女224人の中高生。被験者には事前に幸福度を測定した上で、幸福尺度の6つの項目の内、何がレジリエンスを高めるのかを調べたんですね。6つの尺度っていうのは


自己受容
環境
人間関係
成長
自律性
人生の目的


でした。
(参考)
人生の幸福を測る6つの指標とは? - エビデンスで教育を考えた


 で、結果なんですが、6つの指標のうち


自己受容
環境
個人の成長


の指標が高い人ほどレジリエンスが高まる!ということでした。また、中高を通してわかったのが、


レジリエンスそのもには性差は認められなかったものの、幸福感に関しては男性の方が高かった。
(特に環境に対する幸福感や自己受容感は男性の方が平均的に高かった。)


・レジリエンスは年齢に関係はなかった。
(つまり年齢が上がってもレジリエンスが高まるわけではない)



ということでした。


まとめ

 というわけで幸せなやつは、逆境があっても立ち直りやすい!という「そりゃそうだ」としか言いようのない結果と相成りました。とはいえ、上の3つの価値観は自分の選択で変えやすそうではあるので、なんか気持ちが上がってこなかったら

「環境を変えてみようかな」

「ひとまず過去のあのことと折り合いつけるか」

「もっと成長したいなー」

なんて考えてみちゃいかがでしょうか。


参考
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1877042814035782