2019年に読んだ本でも秀逸な、科学的な適職。
科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方
- 作者:鈴木 祐
- 発売日: 2019/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
この本でもストレッサーについての言及がありました。特に仕事のコントロール感の欠如(自分で計画を立てられるとか)が職場のストレスを高めるというお話が興味深く、自分でも調べてみることに。残業やハラスメントにお悩みの方も参考になるかもしれませ。。
今回はこのコントロール感の欠如以外にも職場環境のストレッサーとなるものがたくさんあったので、ランキングにして紹介します。
ストレスを高める職場環境ベスト5
そもそも訴訟大国アメリカでは、職場のストレスでの損失費用が年間3000億ドル程度になっているんだとか。(下手したら日本の税収くらい)なのでこの辺りの研究には力が入っているんですね。
今回紹介する論文は、そんな中で行われた研究79報を精査したメタ分析。なので結構信頼度が高めとなっております。その研究の中で相関の高いものから順に並べると、以下のようになります。
1位、制約
職務を妨げる環境。時間がない、情報がない、とか、仕事の権限がないとかもこれ。
2位、役割の競合
矛盾のこと。あっちの上司とこっちの上司で言ってることが食い違う、とか、社長の朝令暮改なんかです。
3位、対人関係の競合
いわゆるイジメやパワハラ全般。
4位、ワークロード
仕事が過度に多いこと。勤務時間の長さとは分けて考えられているんですが、責任が重すぎたりとかの精神的な負荷がこれにあたります。
5位、役割の曖昧さ
職務に関する情報が開示されないこと。「これが何になるんだろう」なんかはモチベーションの低下にも繋がる。
以上です。
制約が厳しいことがパワハラなんかよりも上に来るのは以外でしたが、どれも納得のラインナップではないでしょうか。もちろんこれは大多数の、欧米の研究なんで、個人によっては順位には異論があるかもしれません。個人的には朝令暮改なんかには柔軟に対応できる方なんですが、役割が曖昧なのはきついですねぇ。修士時代は「こんなのが何の役に立つんだ、、、」と迷った時期が懐かしい。
まとめ
というわけでストレスを高める職場環境ベスト5でした。改めて言葉にして並べると、「あれはストレスの元凶だったのか」などと思えるのではないでしょうか。
それから、ストレスに対する反応というのも個々人で違います。頭痛、腰痛、倦怠感、不眠、食欲減退など、あげると結構違います。ですので上記の環境の認識に加えて、自分がどういう症状が出るのかも知っておくと対策がよりしやすくなるかと思います。
とはいえ環境ですから今すぐ変えることも難しいんですよねぇ。