エビデンスで教育を考えた

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貧困層と富裕層での遺伝の真実とは?

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 「言ってはいけない」とか読んでますか?

 

あの辺の本が契機になりまして、自分でもその辺を調べるようになってしまった元教育者です。えげつない真実というのは悪魔的な魅力がありますよね。今回は遺伝のお話を取り上げていこうかなと思います。

 

よくある遺伝研究のお話

 研究の紹介の前に、ここでちょこっと遺伝研究のざっくりとしたものの見方だけは書いておきます。ググれば結構出てきますが、遺伝研究の場合は3つの尺度がございまして、それは

 

1、遺伝

2、共有環境(家庭)

3、非共有環境(学校とか)

 

で与えられています。1は言わずもがなですが、2でいえば

 

親の年収、社会的地位

親の学歴

栄養状態

別居(離婚)しているかどうか

 

などなどがその内容に関わってきます。科学は容赦がないですねー

 

 ともあれ、今回は共有環境、非共有環境という言葉とその範疇を抑えていただければおっけー

 

貧困層と富裕層ではその割合が違った!

 さて、上のように3つの尺度をもって、「それぞれの割合はどうなの?」「子供の年齢によっても違うかも」なんていうことが日々議論されているのですが、今回は

 

貧困層と富裕層ではその比率が違うど」

 

という研究のご紹介。

 

 

 協力者はアメリカに住む双子を妊娠した母親でして、双子さんの数は623人でした。一般には物足りない数ですが、双子研究のサンプルサイズとしては多い方。ご存知その里親に出された子供が7歳の時点でそのIQが測定されます。親の平均教育年月は9~10年で、平均収入は7000ドルくらいだそう。人種などを調整したのち親の収入の中央値で収入が高いグループ、低いグループに分けまして、子供のIQに起因するものを調べたところ、

 

収入がもっとも低いグループ

→遺伝率ほぼ0、共有環境60、非共有環境40

 

収入がもっとも高いグループ

→遺伝率ほぼ100

 

という結果に。これをざっくり言ってしまうと、

「収入少ないなら、子供の栄養考えたりしつけしたり(体罰はNG)してあげましょ。学校や友達にも気を配りましょ」

「収入多いなら、子供はあなたの頭の良さで決まるで」

 

という感じでしょうか。どちらについても結構えげつない結果となりました。

 

 

まとめ

 

 とはいえ、こちらはアメリカの白人、黒人が対象者。これをこのまま日本に当てはめるわけにはいかずとも何かの参考にはなるかと思います。まあ裕福になって家庭環境やら学校の選択やらが自由になっていけば、残りは遺伝になるのはやむおえないかと思いますが、、、