創造性というのが当ブログの今年のテーマ。
私自身、科学者の端くれなんですが、いまいち成果が上がらないわけであります。
そこで大事なのが
「創造性に欠かせないのは?」
という疑問。今回はそんなお話。
データは2012年から2013年の間にスウェーデンで調査されたもの。27歳から54歳の10539人の双子研究。一卵性、二卵性をランダムに割り当ててサンプルしたそう。
創造性の分野として視覚芸術、ダンス、音楽、演劇、作家、発明、科学の7分野。これに加えて調べたのは
性格(ビックファイブ)
創造性
知性
なんですが、この研究では創造性をレベルにしているところ。すなわち
(1)活動がない
(2)独学で、公に表示された作品はない
(3)レッスンを受け、公的に表示された作品はない
(4)公的に表示された作品、金銭的報酬なし
(5)公的に表示された作品、金銭的報酬あり
(6)専門的に活動的である
(7)職業的に活動的であり、一部の仕事は全国的に/国際的に認められ、少なくとも1つの賞を受賞した。
というように分けているんですね。確かにこれなら創造性の持つ有用性というのは担保されそう。
芸術系の方が知性は大事かも。
まず平均的な結果です。以下が知性との相関。
視覚芸術0.46
ダンス0.60
音楽0.64
演劇0.71
作家0.59
発明家-0.03
科学者0.16
でした。以外にも理系より芸術の方が知性との相関が強いという。さらに性格も加味すると
芸術系はは開放性に非線形に関連し、知性には線形に関連するが、
科学系は知性にに非線形に関連し、開放性に線形関係する
という結果が出ました。難しい表現ですが、
芸術系は
知性が高ければより創造性も高い。
けれども、
開放性が高ければ高いほど良いわけでもない。
(科学系は逆)
という結果のようです。
ちなみに
・科学者と外向性はなんの相関もなかった
・科学と芸術、どちらも開放性との相関があるが、芸術の方が科学より2倍も相関があった。
(芸術系の人の方が好奇心旺盛)
高みを目指すなら、、、
とにかく開放性と知性に相関がでるのですが、そのあり方は芸術系と科学系とで違いが出ます。この辺が複雑なんですが、
「より高いレベル((7)とか)ではどうなの?」
ってところをみたら結果はシビア。研究者曰く
「芸術でも科学でも、高い業績をあげるなら好奇心も知性も必須」
とのこと。好奇心はまだあんまり当ブログで扱ってないのですが、知性に関しては一緒に伸ばしていきましょう。
みずみずしい好奇心は大切にしてください。
参考