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「成績が上がらない、、」に効くメタ認知戦略とは?

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 前回は、ワーキングメモリーより効果あるんじゃね?というお話でした。そこでは別の論文で使われていたトレーニング方法があったんです。

 

mathlikeb.hatenablog.com

 

 

 その名はIMPROVE法。これはメタ認知といった概念を応用しているんですが、そのまま問題を解くのでなく「これはどんな問題なんだろう?」など、特定の意図をもってやっていこうというもの。今日はそこの実験のお話をメモ。

 

 研究自体はイスラエルで行われたようです。8、9年生122人を対象にして、講義を行ったのちにグループワーク。その際、

 

メタ認知的質問を使う。

その質問に答えるように問題を解いていく。

 

ということを行っていったそう。メタ認知的質問は、例えば数学なんかだと

 

・これはなんの問題だろう?(適切なカテゴリーに分類)

 

・与えられたものはなんだろう?
(条件認識)


・不明なものはなんだろう?


といったもの。

 この結果はというと
 

・成績のの低いグループほど改善した

・高いグープでは効果が特に見られなかった。


とのこと。うーん、好成績者ほど普段からメタ認知能力が高いのかもしれません。

 ともあれ、グループワークを行う時はメタ認知な質問が使えそう。ぜひお試しあれ。









Elad:(問題を声に出して読む)速さ,時間,距離の表を作ろう.表を 2 つのパーツに分けて,電車 A...電 車 A は時速 60km...(みんな書き込む);時間は分からない.これをx.一時間後,電車 B の時速は 90km,時間は分からない,x-1(?)...う~ん...一時間後...90(x-1)=90x-90...一時間後,x-1?

Miki:一時間を足して一緒にしないと(式を立てる) Avi:時間を一緒にしないといけない...んだね?

Kfir:どうやってとくんだ?ここでなにかたりないぞ,時間は与えられている.

Avi:2 つの列車は同じ距離を走っている...でも電車 B は一時間前に到着している....

Kfir:分かった.時間は 2 だ.2 時間引かないといけないんだ.

Miki:なんで?

Kfir:そうだ.2 時間引かないといけないんだ.(正しい式を書き[60x = 90(x-2)]それを解く)...x は 6 だ.だ から,時間は 4 と 6.チェックしよう.距離は 90×4 で 360km だ.

Kfir:ふぅ.ややこしいねぇ.一時間後に出発し一時間前に到着するんだもんね.

こんな感じ。


参考

IMPROVE: A Multidimensional Method for Teaching Mathematics in Heterogeneous Classrooms
 The effects of metacognitive training versus worked-out examples on students’ mathematical reasoning