エビデンスで教育を考えた

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私たちはなぜ悪習に染まるのか?

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酒がやめられない

 

タバコがやめられない

 

こういった経験は皆さん何かしらあるのではないでしょうか。

 

あるいはやめられない人を間近で見たことがあるかと思います。

 

でもこれって、よくよく考えると不思議に思いませんか?

 

 

 

 

PM2.0放射能などの化学物質はやたらと気にする人でも、アルコールやニコチンなどの化学物質は(嬉々として)取り込む。

 

これは不思議なことです。

 

なぜなら、アルコールにせよニコチンにせよ、過剰摂取は確実に寿命を縮めるからです。

 

この疑問に生物学から仮説を打ち出したのが、ジャレドダイアモンド。

 

 

若い読者のための第三のチンパンジー (草思社文庫)

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参考になる動物がガゼル。

 

 

ガゼルのオスはストッティングというのを行うそうです。

 

(トトン、という加速する前の足踏みするやつ。)

 

彼らはどんな時にこのストッティングを行うかというと、なんとライオンの前。

 

ガゼルのオスは、まるでライオンを挑発するかのごとく、トトン、トトンと地面をはねるのです。

 

ご存知の方はもうお気づきかもしれません。

 

そう、シグナリングというやつです。

 

 

彼らガゼルのオスは、あえてストッティングという無駄な行為を行うことによって、「それでも自分はライオンから逃げおおせてみせる」というアピールをしているのです。メスに。

 

ダイアモンドは、飲酒や喫煙などの行為はこのシグナリングの一種ではないかと仮説を立てています。なんとも、身も蓋もない話です。

 

 

しかし、現代ではミスマッチが起こっています。

 

社会が高度になりすぎて、社会人になるのや、ひいては子育てに長い時間がかかる様になったことです。

 

するとどうなるか。

 

寿命が短い時では酒やタバコがメスを捕まえるためだけだったので短期勝負だったのですが、

 

成人や子育てに時間がかかると、酒やタバコで健康を害してしまい、子育てに影響が出てしまうのです。

 

シグナリングは利益よりもコストが上回る様になってしまいます。

 

最近の若い人たちが飲酒、喫煙が減っているのも、もしかしたら本能的にこういったことを感じ取っているのかもしれません。

 

 

 

この話を読んでとても感銘を受けながらも、私はまだ飲んでいます笑

 

ジャレド ダイアモンドは静かに語りかけます。

 

「どうせモテたいだけだろ?」