エビデンスで教育を考えた

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科学を変えた人たちにインタビューをしたら、何がわかったか。

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 アインシュタインに憧れませんか?

 

 ダーウィンのように、世界観をガラッと変えたい!

 

 

 

誰もが憧れますね。

 

さすがに、ご両人に効くわけにはいきませんが、現代トップ科学者にインタビューしてわかったことを書いた論文を見つけたのでご紹介。

 

 紹介する論文は、欧米の2つの科学分野(ナノテクノロジーと人間遺伝学)における創造的な科学研究成果から20の事例研究を選んでまとめたものです。なんでこの2つかというと、この分野が今アツイからです。笑

 

185人の専門家から400以上の指名を得た人に調査を実施しました。2005年11月から2007年2月までの44回のインタビューを敢行。基準としては

 

1、新しい認知の枠組みを開く新しいアイデア(または新しいアイデアのセット)の策定、または洗練された新しいレベルの理論的主張を提起したもの。(相対性理論の理論など)

 

2、新しい理論化生物多様性を刺激する新しい経験的現象の発見

(進化論など)

 

3、理論的な問題を経験的にテストすることができる新しい方法論の開発。

(スペアマンの精神能力論)

 

4、新しい探索の視点と研究分野を開拓した新しい道具の発明。

(走査型トンネリング顕微鏡→ナノテクノロジー

 

5、以前に分散した既存のアイデアを一般的な理論的法則に新しい合成し、共通のコグニティブフレーム内の多様な現象の分析を可能にしたもの。 

サイバネティックスなど)

 

そうそうたる基準ですな。もちろん、各分野での賞を受けたもの。科学者のおすみ付きを集めたわけです。

 

 

 きになる結果はというと、

 

1、組織体型が独自

この辺は読んでてはっきりとは書いてないんですが、どこから資金調達するかやどういった人を雇うかが独特だということらしいです。この辺は経験的なものなのかも。

 

 

2、少人数のほうがいい!

だいたいラボあたり6〜8人のようです。主な原因としては、コミュニケーションが密になりやすい。リーダーの管理が楽。だそう。この辺は前回の生産性の話とかぶりますね。

 

 

3、多様性!

やはり前回での「外国人がいるといい」という話に共通しています。これ以外にも、外から多様性を促すことも大切だというお話もあります。例えば、ランチタイムを統一して昼食時に異種の人と合う時間を増やしたり、自分のオフィスに行く前に他の研究分野を歩かざるを得ないように建物を作ったり。研究はとかくタコツボ化しやすいのでこういったことが重要なんだと。かの有名なベル研究所もそういう造りなんだとか。

 

 

4、コミュ力

コミュ力と書きましたが、これはどちらかというと、「外のラボに」どれだけアクセスできるか、という話。実験装置が手元になかった場合は、やはり協力者が不可欠。競争になることも多分にありますが、その中でいかに仲間を増やしていくかですよね。

 

 

5、リーダーシップ

リーダーの存在は不可避ですよね。今回の調査ではリーダーには2通りのタイプに分かれたんだそうな。

・研究の道を示す

「これが流行りだよー」みたいに方向性を提供して、実験デザインや問題発見、解決をさせるタイプ。で自立させるんですね。私の先生もこのタイプだったなー

 

・才能ある人に好きにさせる

こちらは、道も何も示さず、これはと思う人を一本釣りして放置するタイプ。楽そうに見えますが、天才を管理するのは結構大変そうです。

 

 

6、フレキシブルな資金

前回では資金は生産性にあまり関係がなかったとも書きましたが、別にこの話と矛盾しうるわけではありません。というのも、創造的な研究は、既存の成果を他分野に応用することで生まれる場合が多いんですね。(サイバネティクスとか)なんで、他分野に移る時に研究資金があったほうがいいよーという話。

 

 

以上6点でした。少々マニアックになってしまいましたが、経営なんかにも応用できる話なのではないでしょうか。総合すると

 

外国の人、他分野への顔が広い人、資金取ってこれる人、天才

 

くらいでいいのかも笑

 

組織体型やメネジメントの話なんかも今後は深掘りしたいところ。

 

 

 

参考

Organizational and institutional influences on creativity in scientific research - ScienceDirect