引き続き、売られた教育のお話を書いていきましょう。
養育が民営化されたことでアメリカに起こったことです。
まず教員の非正規化だ。
これにより、人件費が格段にカットできるが、アメリカでは教員が数十万人のリストラが起こった。保険制度の整っていないアメリカで彼らの保証は一切ない。本書ではさらに、人柄が良かったにもかかわらず、成績を上げられなかったためにクビになって自殺した教員のケースも紹介されている。
では、残った「優秀な」教員は、その現場を目の当たりにした教員はどういった行動に出たか。質は担保されたのか?
答えは、教員による不正の横行だ。
見かけの成績を上げるために、出来の悪そうなやつをテスト当日に休ませる。
これはかつて日本でも平然と行われていた。
次に、業務の効率化。
前回の記事では非効率な日本の教育現場に対する思いも少し書いたわけだが、実は、北欧などの海外では、教員が部活の指導などしないし、そもそも、部活は地域で教えるものになっている。これは、教員や学校としては手間や金が掛からなくて効率的ではあるが、要は「金のないやつは部活はできないよ」ということだ。アウトソースするとは、そういうことだ。
こうして押し進んだ学校は
・金持ちだけが受けられる、
・「優秀な」教員による質の高い商品
を売る株式会社へと変わっていく。
既存の
・一応誰でも受けられる、
・役に立つかもしれない授業
を提供する公共資産
と、どっちがいいかを選ぶのは皆さんだ。
選び方は簡単。
安倍政権に投票するか、否か。