教育が売られる、というと、
「だれが?どこに?なんのため?」
となってしまうかもしれない。ホームページにはこう書いてある。
公立学校運営の民間への開放(公設民営学校の設置)
グローバル人材の育成や個性に応じた教育等のため、教育委員会の一定の関与を前提に、公立学校の運営を民間に開放。
なるほど、すごくいい法案のように思う。
しかし、著者の堤氏は警鐘をならす。
根拠となるのは、実際にアメリカでの結果だ。
金融主義のアメリカでは、自由主義の名の下ですでに教育の民営化は80年代に行われていた。
アメリカGDPは2018年1-3月も絶好調、長期金利は年内上昇継続へ | グローバルマクロ・リサーチ・インスティテュート
それはおそらく、人を呼び込める力(というか、資本力)があるからだ。事実、理系分野(特に理論)はアメリカが世界をリードしている。元々の大学のブランド力の賜物でもあるけれど、それも含めてアメリカの資産なのだ。
根拠もさることながら、、堤氏の凄いところが、
「売り渡しているのは竹中平蔵と麻生だ!」
とはっきり名指しで指摘しているところだ。ジャーナリズムの鏡だ。
ではなぜ民営化なのか?
それで本人が儲けれるからという本音は置いておいて、理由として教育の効率化があげられる。
実際問題、確かに非効率的なところはある。
書類ごとはいまだ紙媒体だし、時間割なんかは、2、3人の人間が(なんの根拠もなく考えるふりをしながら)何時間もかけて作っている。
教員の不祥事も痛い指摘ではある。
確かに
ブラック部活、ハラスメントは目に現れにくい。授業の質も担保しにくい面もある。
これらの問題は、民営化すれば見える形になりうるだろう。
次回は、それが実現したアメリカでの出来事をさらに詳しく見ていきましょう。