読書芸人のmath-likeです。最近は数学好きではありません。
前の記事でホリエモンの多動力を紹介したんですが。
このとき、学力テストの評価について気になったので、調べたことをメモします。
学力テストは、文字通り生徒の学力を把握するために、1961年に開始されました。文科省が主導です。このときから5教科でして、おもに中2、3年が対象でした。
これ自体はよかったのですが、「うちの学校でも実施してくれ!」「学校ごとの平均成績を開示しろ!」などの運動が起こったんですね。たしかにこのクレームはわからなくもないのですが、学校ごとの成績が開示されたことで、教員による不正が横行しました。自分の学校の平均成績をあげるために、成績の悪い生徒を休ませたりなんていうこともあったそうです。学校ごとの成績を把握するつもりが、正確に把握できなくなった皮肉は興味深いですね。
こういった事件を受けて、1966年に一度廃止されたのですが、PISAショックが起こり、もう一度行ったほうがいいのではないかという声が増えました。
「ゆとり教育ってまずくない?」みたいな、あれです。
こうして2007年に復活して、今でも続いているんですが、これ自体が成果をあげているかどうかはちょっとわからんです。
まず、ちょこっと質問用紙なんかを覗くと、学力に意味のある相関が抽出できていないですよねー
相関はあんまり見る必要がないと思います。唯一、意味のある相関は
「今回の数学(理科でも)の問題について,解答を言葉や数,式を使って説明する問題がありましたが,それらの問題で最後まで解答を書こうと努力しましたか」
という質問。やっぱグリットなんですかねー
質問は理系科目なのにもかかわらず、国語などの教科にも相関があるんだから面白いもんです。個人的にはグリットより、エフィカシーかなーとも思うわけですが、エフィカシーを測った?ような質問もあったのですが、実はこことはほとんど相関がありませんでした。まあエフィカシーが高いほうが、持続も高まるんですが。
つぎにきになるのが、この学力テストって、実施するのに130億ほどかかっているそうです。多分、質問用紙なんか今でも紙を使ってるからでしょうが、この額かけるからには、質問用紙含めて意味のあるものを早めに作って欲しいところです。まあこういうのって大変なんですけどね。